FABRIC

CASHIMERE

一般的に世界で最も高級素材とされるカシミヤは、ローマ帝国において
エリート政治指導者のみが着用を許された歴史的にも高く評価された素材です。
また、カシミヤは限られた原料の供給量も高級性を高めています。
毎年春に手作業により櫛でとかれ、カシミヤゴート1頭から
約125グラムの下毛が収穫されます。マフラーを製造すると1頭分、婦人物セーターで2頭分、
紳士セーターで3頭分、そしてコートには少なくとも24頭分の下毛が必要となります。

カシミヤゴートの柔らかい繊細な下毛の直径はミクロンにて計測されます。
厳選された原毛を紡績にて撚糸されるとき、何千もの極めて小さいエアーポケットが形成され、
それがカシミヤに他の繊維を凌ぐ保温効果を与えています。
実際に、ヒラリー卿が最も過酷な条件下のエベレスト山を登頂した時、
カシミヤセーターを着用し暖を取ったとされています。

ジョンストンズは収穫された原毛の状態で購入します。
原毛は絡み合い、脂で汚れ、たくさんの粗い保護用の外毛も交じり合っています。
エルガンに到着した原毛は繊細な下毛だけを選別するために選毛が行われます。
当初は手作業にて選毛を行っていましたが、ジョンストンズはこの部門を開拓し、
19世紀終わりに機械選毛を開発しました。今日、機械選毛は一般的になっていますが、
ジョンストンズは開発から長きにわたり厳重な産業秘密としてきました。
カシミアの原毛は選毛された状態で一般的に売買されています。
ジョンストンズはこの選毛キャパシティーを今なお確保しているため、
原毛から製品までの一貫工程を一ヶ所で操業する機能を持った他に例を見ない工場なのです。

CAMEL HAIR

キャメルヘアーの原毛となるものは、中国、モンゴルからのフタコブラクダです。
カシミヤ同様に毎年春に手作業で梳き取られます。その繊維はカシミヤと類似しており、
茶色の濃淡にとんだキャメルヘアー独特なカラーを生み出します。
カシミヤゴートよりはるかに大きいフタコブラクダは原毛を選毛すると
1頭から約2キロの製品を作る下毛を収穫することができます。

LAMB’S WOOL

羊は肉、乳、皮、羊毛(ウール)の供給を確保するために、
4000年以上も前からチャルディー種が家畜として飼育されてきました。
古代エジプト人、バビロニア人、ギリシャ人、そしてヘブライ人は
各家庭でウールを手作業で紡績し生地を作り、高い地位の女性でさえも衣類を自身で作りました。
フェニキア人によって紀元前にスペインへ紹介された羊が最も繊細な原毛を持つ羊でした。
その後、アジア、アフリカ、ギリシャ、ローマから繊細な原毛を持つ羊の種類がスペインに持ち込まれ
様々な血統との掛け合わせにより、最も繊細なウールの元祖とされるスペインメリノ種が生み出されました。
ウールは強く耐久性に優れ、濡れている感覚なしにその重量の60%の水分を含むことが可能です。
また、ウールはとても汎用性に優れ、どの種の原毛を使用するかによって
繊細な服地、ニット、マフラー、ラグ、丈夫なカーペットなどへ製品化されます。

MERINO WOOL

メリノ種は紀元前500年を遡り、世界で最も古い羊毛種です。
その多くがスペインで飼育され、国王の管理下に置かれ輸出を試みたものは
皆処刑に処されたというように厳しく管理されていました。
スペイン国王が親類や親しいヨーロッパ諸国の国王に贈答したなかに、
イギリスの国王ジョージ三世に贈られたメリノ種がありました。
この純粋なメリノ種がニュージーランドに送られ最初の羊群となりました。
ニュージーランドは雪に覆われた山々とともに温暖な気候と豊かな牧草地は
メリノ種を飼育するうえで完璧な環境です。
現在も献身的な農場経営者と理想の自然環境により
最もピュアで白に近い高品質なメリノウールの原毛を生産しています。
ニュージーランドメリノは極めて繊細で際立った柔軟性も兼ね備えており、
一貫した強さを持った完璧な繊維といえます。
ジョンストンズ社は特別な加工知識をもって特別な背景を持った
ニュージーランドメリノウールを選択し使用しています。